SILENT DRIVE "ROCK H DESIGN"

『本郷も かねやすまでは 江戸のうち』という川柳がありますが、
この『かねやす』、現在は服飾店に鞍替えしたものの営業を続けております。
そんな『かねやす』から江戸側に本郷通りを5,6分ほど歩きますと、
先日、私がお昼ごはんを食べました蕎麦屋が御座います。
この蕎麦屋ちょっと変わっておりまして、
「すごもりそば」なる珍しい盛り蕎麦をメニューに載せている。
ここで私、この「すごもりそば」にハタと目を止め悩んだ訳です。
はて、「すご」とは何ぞや。
考察その1
『さむ!』や『あつ!』と同列である所の、『すご!』であろうか。
であるとすれば、並みの「盛り蕎麦」以上の「盛り蕎麦」。
即ち、盛り蕎麦界におけるTHE DILLINGER ESCAPE PLAN的存在の、
超ド級盛り蕎麦であるという事なのか。
考察その2
あるいは、京都でお餅の事を「あも」と呼ぶように、
何かポピュラーな食べ物の別称であろうか。
であるとすれば、インリンさんにおける、インリン・オブ・ジョイトイさん的存在の、
即ち、盛り蕎麦界におけるエロテロリスト的盛り蕎麦であるという事なのか。
そんな事を考えましたものの、お昼ご飯は一日に一度のお楽しみで御座います。
ハイリスクな冒険はせず、無難に「鴨肉だんご入りきのこそば」みたいなモンを
啜った訳ですが、やはり「すご」が気になる。
余りに気になって先輩に聞いてみましたところ、
「それは『巣篭もり蕎麦』だ。堅焼きソバの和風版で、
揚げた蕎麦を巣に見立てている訳だな」とのお答え。おぉ、なるほど。
「すご」で切らずに、「すごもり」で切るべきであったか。
蕎麦の世界の奥深さを垣間見た思いでございました。
という訳でご紹介するのが、SILENT DRIVEさんのデビュー作"ROCK H DESIGN"です。
"カオティック・ハードコア界の帝王"CONVERGEさんと非常に関係の深いバンドで、
プロデューサーもCONVERGEさんのギタリストであるカート・バロウさんがご担当です。
と聞けば、当然ゴリゴリでオラオラでズギャズギャな変態さんを予想し、
「先生、今日の水泳は休みます」という感じに早々とギヴ・アップし、
このバンドに関心を持たない女性が続出しそうです。
しそうですが、このバンド案外と懐が深い。
そんな繊細な女性でも受け入れられる良いバンドなのです。
たしかに、CONVERGE直伝とも言える気合の入ったヘヴィーなリフと
変態さんモード全開の曲構成とで、
愛する小鳩を殺されたマイク・タイソンの様に暴れまわります。
ところが、そんな変態テンションから一転して、
クリーントーンのギターと繊細なメロディを奏で、
生き別れたお母さんと21年ぶりに再会したお嬢さんのように
泣きのクライマックスを迎えたりもするのです。
変態さんの血統を感じさせながらも、メロディを取り込んでいるこのバンド。
本当に凄い所は、この二面性を1曲の中で見事に融合させている点にあるでしょう。
間違いなく一般ウケが期待できる大型新人です。
奥深い変態さんワールドの入り口で、CONVERGEさんの腹心が
一般人を一人、また一人と引きずり込んでいく様が目に浮かぶようです。
奥深い世界を感じさせる、「すごもりそば」とSILENT DRIVE。
是非一度お試し下さい。
(公開時期:2004年1月)
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